嫌気生態系とは




我々が普段目にしている生物のほとんどが酸素呼吸をする好気性生物だが、分子状酸素が欠乏した「嫌気的環境」にはO2を必要としない、またはO2があると死んでしまう多種多様な嫌気性微生物が生息している。嫌気的環境は特殊な条件下にのみ成立する特異でマイナーな環境と思われがちであるが、実は我々の身の回りの至る所に存在する。地球上の生物圏を見ても、好気的環境は、直接大気にさらされるか、O2が水に浸透しうる範囲に限られており、その背後にはO2分圧が著しく低い嫌気的環境が広がっている。この嫌気的環境には偏性嫌気性細菌を主要な構成生物とする嫌気微生物生態系が成立しており、地球上における元素の循環において欠くことのできない重要な役割を果たしている。

本研究グループでは、各種嫌気環境下に生息する微生物、特に偏性嫌気性細菌の生理、生態並びに多様性について研究を行うとともに、その有効利用を目指して研究を行っている。




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