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本センターは、平成18年7月1日付けで附属農場と附属演習林を統合し,新たに1部門を増やし設置されました。エコ農業部門(高坂農場)、流域保全部門(上名川演習林)および社会教育部門の3部門で構成されています。 エコ農業部門(高坂農場)University Farm エコ農業部門は、農学部から南に5.3キロメートル、県立公園の金峰山の豊かな自然の中に立地する一団地24ヘクタールの総合農場です。ここは、農学に関する学習、教育研究のためのフィールドであり、農業生産を実践しながらこれと一体の実習教育と研究を進めております。 実習教育では、生産現場での観察と体験を主内容とし、学部での授業と相まってフィールドに根ざした農学と農業の基礎を習得させることを目的としております。 研究は、環境保全型汎用水田を整備し、その水田に栽培する水稲のみならず、野菜、果樹栽培の諸問題を研究基盤としています。畜産廃棄物を含めたバイオマスを有効に利用した資源循環型の動物生産の構築を目指しており、また、良食味イネ品種の遺伝資源をはじめ、伝統的に栽培されてきた野菜・果樹の多種多様な在来作物系統が現存する地域として、それら遺伝資源の探索・収集・保全とその応用に関する研究を行っています。 流域保全部門(上名川演習林)University forest 流域保全部門は、演習林のフィールドを対象に、持続可能な森林管理や森林生態系の修復・保全など環境保全型森林管理技術の構築に関する教育研究を行っています。 上名川演習林は、農学部から南へ26キロメートル、朝日山地の急峻な豪雪地帯に位置し、753ヘクタールの森林面積のうち8割がブナ主体の天然生落葉広葉樹林です。流域保全部門では、このような演習林の自然的特性を生かし、森林生態系と積雪環境の相互作用や利雪・親雪に関する教育研究を行っています。 また、演習林と農場が同一流域に位置するという地理的条件と地域の伝統的な農林業の特色を教育研究に生かすため、エコ農業部門や学科と協同して、焼畑による温海カブ等の栽培や育林放牧について実践し、林業と農業が共生したアグロフォレストリーの生きた教材として活用しています。
社会教育部門 Social Education センターの農場は朝日山地や月山を源流とする山形県内第2の大河川である赤川の下流域に、演習林は上流域に位置します。中下流域は日本有数の食料生産地帯であり、上流域はブナを中心とする冷温帯落葉広葉樹林帯です。この流域で人々は自然と関わりながら豊かな地域文化を築いてきました。 当部門ではこのフィールドを活用して、体験学習、生涯学習およびリカレント教育などの社会教育を担当します。加えてアジアを中心とした開発途上国の農業技術者の研修受け入れなどの国際貢献も担当します。また、農山村地域の地域活性化に関する教育研究を行うとともに、地域文化に込められた人と自然が共生していく知恵を、これからの環境保全型社会の構築に活用する方策をも研究します。さらに、広く社会に開かれた大学として地域社会との連携を強化するためにコーディネート機能を重視するとともに、農林生産様式の変化に伴う地域情報の収集、管理発信を行います。 |