文字サイズ

地域の皆様へ

地域に支えられ、地域の発展に貢献する農学部

学部長  渡 部  徹


 本学部では,庄内地域に食料自給圏「スマート・テロワール」を構築するための取り組みを行っております。その目的は,地域内で食料自給圏を作り,日本の里山の風景や文化を守りつつ,その農村や地域が地産地消の経済を発展させ,自立できるようなビジネスモデルを構築することです。市場経済で動かすのではなく,畑作を中心に生産者・加工業者・小売業者・消費者など地域に住む皆さんがつながる経済の仕組みを作ることが根底にあります。地域企業と連携し,これまでに食肉加工品(ハム・ベーコン・ウインナー),小麦や大豆の加工品(麺類・納豆)を地域で販売しています。
 この活動を発展させるために,令和4年には「山形大学アグリフードシステム先端研究センター」を設置しました。「スマート・テロワール」を構築する6次産業に,DX,コホート予防医学,食のリテラシーなどの知識集約産業(4次産業)を有機的に融合することで食の10次産業化を目指しています。さらに、令和6年4月には「山形大学農山村リジェネレーション共創研究センター」を設立し、土地利用の再配置を基軸としたバックキャスティングを通じて、森林資源の最大活用と野生動物管理の革新による農山村の再生を目指します。
 これらの研究センターを中心とした食品・農業・環境に関わる研究拠点として,また,本学部の国際経験豊富な教員や多くの留学生を活用した国際化拠点として,地域の皆様のお役に立てることを楽しみにしております。