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第4回記者懇談会を開催しました

山形大学農学部では、年に数回、記者懇談会を開催しています。
7月9日(木)に、令和2年度第4回目の懇談会を開催しました。発表内容は以下のとおりです。


「人工知能を用いた森林生態系における樹種の同定」

                     教授   ロペス ラリー(流域保全学) 
                     岩手大学大学院連合農学研究科2年 ケンチ ザーラ

【概要】

ケンチ・ザーラさん(博士課程2年・ドイツ出身)とロペス・ラリー教授らの研究グループは、小型無人機ドローンと人工知能(AI)を用いた森林樹種の同定について発表しました。

調査は、2019年に遊佐町の海岸および山形大学農学部附属演習林(鶴岡市朝日地域)で行われ、ドローンを使って上空から撮影を行いました。撮影した画像を一つの画像になるよう組み合わせ、データバンクにある画像と合わせてAIに学習(転移学習)させ、最大95パーセントの精度率での識別が可能となりました。

これまでの森林生態系の評価には、労働力やコスト、規模の大きさ、野生動物リスク、膨大な調査時間といった問題がありましたが、人工知能を用いることで広範囲を短時間で、より正確な評価ができるようになり、今までできなかった広範囲の森林生態系の評価につながるとしています。

本研究成果は、国際学術誌「リモートセンシング」に掲載されました。


 
▲ケンチ ザーラさん(左)とロペス ラリー教授(右)


■掲載日:2020.07.13