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第1回記者懇談会を開催しました

山形大学農学部では、年に数回、記者懇談会を開催しています。
4月15日(金)に、令和4年度第1回目の懇談会を開催しました。発表内容は以下のとおりです。


「農学部附属高坂農場に新牛舎が完成
~高度で実践的な実習と先端的な研究機能を有するキャトル・ステーション~」

 山形大学農学部 教授 浦川 修司

【概要】

 山形大学農学部附属やまがたフィールド科学センター(高坂農場)では、今年3月31日に完成した繁殖母牛の飼養管理に関する研究や実践的な実習を行うための施設「キャトル・ステーション」の完成披露発表が行われました。

 同センターでは、これまで年間10頭以上の子牛生産を目指して繁殖母牛を飼養し、年間約600万円の売上げがあります。平成27年度の品評会では奨励賞を受賞するなど、特に近年では市場で高い評価を受けながらも、旧牛舎の老築化により、先端的研究や実践的実習の実施には難しい状況にありました。

 約1年の工期を経て完成した新牛舎(キャトル・ステーション)の総事業費は、旧牛舎の取り壊し等も含め約1億7千万円。総面積は479㎡の木造平屋建となっています。実際に家畜を飼うための「家畜飼養エリア」と、自給飼料などの加工や調製を行う「飼料調製エリア」のほか、管理室、分析室、実験実習室が備わっており、実践的な研究開発の加速化が期待されます。

 担当の浦川修司教授は、「食と農に関する実践的な実習と研究を行うセントラル農場を目指したい。学生だけでなく新規就農を目指す人達の実習の場としても活用してもらえたら」と述べました。

 今後は、本学部が中心となって取り組んできた「循環型農村経済圏(スマート・テロワール)」構想を発展・深化されるために、家畜の飼養管理にAIやIoTなどの先端技術を取り入れながら、実践的な研究と社会実装に向けた取組みを行っていく予定です。

  
▲村山学部長(右)と片平副学部長(左)   ▲発表する浦川修司教授

  
▲家畜飼養エリアの様子。現在19頭を飼養している。

 

■掲載日:2022.04.20