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第3回記者懇談会を開催しました

山形大学農学部では、年に数回、記者懇談会を開催しています。
6月30日(木)に、令和4年度第3回目の懇談会を開催しました。発表内容は以下のとおりです。


「庄内スマート・テロワールから始まった庄内産小麦プロジェクト」

 山形大学農学部助教  中坪 あゆみ 
 株式会社小川製粉   小川 祐史 氏


【概要】
 本学部中坪あゆみ助教と株式会社小川製粉小川祐史氏は、庄内地域におけるスマート・テロワール(循環型食料自給圏)形成の取り組みとして、2018年から開始した「庄内産小麦生産プロジェクト」についての成果報告および今後の展開について発表しました。 
 本学部では、2018年より地域の関係者と連携し、庄内産小麦「ゆきちから」によるサプライチェーンの構築に取り組んでいます。本県では2005年より「ゆきちから」が生産されているものの、他県産と比較してタンパク質含有率の低さやパンや中華麺への需要に対する供給不足などの問題点を抱えていたことから、小麦の地域内自給率の向上を目指し、庄内産スマート・テロワールブランドとして「庄内産小麦ゆきちから」の生産に取り組みました。
 2020年には、本県唯一の製粉業者・株式会社小川製粉の協力により、庄内産ゆきちからを原料とした庄内スマート・テロワールブランドとして業務用小麦粉の製品化および販売が実現しました。昨今の世界情勢による国内産小麦需要の高まりや生産者と実需者とのつながり強化への取り組み(小麦畑の見学会など)により、今後さらに庄内産小麦の需要拡大が見込まれます。
 中坪助教は、「令和4年度産からは社会実装に向けて、生産者・製粉業者・ユーザーの三者間における契約栽培を進め、小麦の地域内自給率の向上と庄内産小麦『ゆきちから』によるサプライチェーンの早期実現を目指したい」と述べました。
 
▲発表する中坪あゆみ助教(左)と株式会社小川製粉 小川祐史 氏(右)▲

 

掲載日:2022.07.06