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山形大学オリジナル純米大吟醸酒「燦樹(きらめき)2024」12月14日(木)より販売開始

 山形大学オリジナル純米大吟醸酒「燦樹(きらめき)2024」が完成し、12月14日(木)より販売を開始しました。
 原料米には、本学部附属やまがたフィールド科学センター(高坂農場)で栽培した酒造好適米「出羽燦々」を100%使用し、昨年に続き本年度も奥羽自慢株式会社(鶴岡市上山添、佐藤淳平代表取締役社長)が醸造を行っています。今年度も、酒米の稲刈りや仕込み作業には本学の学生(延べ36名)が参加しました。
 販売は、2,200本(生酒約500本、にごり約400本、火入れ1,300本)を予定しており、売り上げの一部は、学生への支援として活用されます。 山形大学生活協同組合店舗(小白川・飯田・米沢・鶴岡)のほか、同組合ホームページからも購入できます。


▲(左から)生酒、火入れ酒、にごり。いずれも720ml瓶で税込2,050円。
▲12月7日に行われた学長定例記者会見にて発表
【山形大学生協HP】https://www.yamagata.u-coop.or.jp/


« 農学部附属やまがたフィールド科学センター 技術専門職員 田中健一氏のコメント »

 私からは酒米出羽燦々の栽培にあたり、今年の天候状況やお米の出来具合を説明いたします。
まず天候ですが、田植え時期から天候に恵まれたため苗の活着も良く、その後の生育も順調に進みました。しかし、出穂を迎える7月下旬頃から気温の上昇が続き、出穂・開花期の8月上旬にはフェーン現象で気温がさらに上昇しました。長引く高温は9月上旬まで続き品質の面で米作りには難しい天候となりました。
 高温による品質低下を少しでも防ぐため、水田のこまめな水交換により、イネに涼しい環境を与えました。それに加え、自家製堆肥を使用した土づくり、肥料の適正な施用、適期の収穫と丁寧な乾燥も心がけた結果、米穀検査では昨年と同様の特等米となりました。また、収量も昨年よりも増加するだけでなく、米一粒の大きさの指標となる千粒重も26.6gとなりました。
 この酒米の栽培にあたりましては、やまがた農業支援センターから認証を受けた特別栽培を行っており、山形県慣行栽培レベルより、化学肥料、農薬成分数を5割以上削減しております。
 最後になりますが、今年度は多くの学生に稲刈りのご協力を頂きました。感謝申し上げます。今回も奥羽自慢様のきらめきを楽しみにしておりますし、二十歳以上の学生をはじめ多くの方々に飲んでいただきたいと思います。 以上になります。
« 奥羽自慢株式会社 製造責任者 阿部 龍弥氏のコメント »

 この度3年目となる燦樹の製造をさせていただきました。今期も3種類、火入れ酒・生酒・にごり酒を製造しております。今期は猛暑の影響で全体的に米の質が悪くほとんどが2等米なのに対して高坂農場さんの出羽燦々は特等米で納めていただきました。登熟期であるお盆過ぎの気温が暑いと米の質が硬くなり、日本酒製造ではお米が溶けず味わいが出にくくなる傾向にありましたが、今期の燦樹は例年よりお米が溶け丁度良い粕歩合になりました。粕歩合で言うと33%になります。過去2年は47%と半分近くが酒粕になっておりました。
 味わいで言うと、今回発売の2023BYはとてもきれいながら、味わいのある日本酒を造ることができたと思います。
火入れ:香り味わいのバランスが一番とれた酒
生酒:一番香りと味わいを感じれる酒
にごり生:香りの華やかさとにごりならではの強さを感じれる酒
奥羽自慢の造りの特徴でもある酸味と甘味のバランスが取れた良い酒に仕上がったと思います。
 それぞれ、特徴があり呑み比べをおすすめしたいと思いますが、特に生酒やにごり酒は数量も限られておりますので、年末年始にご家族やご友人と楽しむにはうってつけです。
 最後になりましたが、今期も燦樹を製造する事ができとても嬉しく思います。


■掲載日:2023.12.15