山形大学農学部

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21世紀の農学

まえがき

21世紀に予測される地球規模での食糧問題と環境問題を克服し、人類の持続的生存を保障するとともに、人類と生物との共存を実現しながら、生物資源の開発・利用を図るために、農学の果たす役割はきわめて重大である。すでに各界より21世紀に向かっての展望が発表されており、農学系学部においても、農学研究体制と農学教育のあり方について、これまで多くの議論を重ね、その準備を進めてきた。
本文は、21世紀の農学はいかなる目標をもった学問として再構築されるべきか、またどのような学生を育て社会に送り出すのかを、国立大学農学系学部長会議が総力を挙げてとりまとめたものである。我々の考えを、国会、政府、省庁並びに地方公共団体等において、農林水産業政策、文教政策、国際協力等に携わっておられる方々に伝え、政策の立案と実施において、我々の見解が十分に理解され、反映されることを強く望むものである。

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