山形大学農学部

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植物機能開発学コース

植物機能開発学コースは、植物資源および未利用資源を対象とし、これらが持つ有用機能の探索や改良、利用技術開発に関わる教育と研究を分子レベルから生態レベルまで幅広く行っています。具体的には各種植物や微生物等からの有用機能性物質の単離・構造解析、作物の種子成分に関する分子遺伝・育種学的研究、農産物の品質保持や収穫後生理、在来作物遺伝資源の開発、ムギ類等の植物の進化・多様性解析、根圏土壌共生微生物の生理生態、植物土壌生態系における物質循環と地球環境の関わり、新規有用微生物資源の探索等を行っています。

  特色ある授業 主な授業
1年次 植物機能開発学概論
植物機能開発学コースの各教育研究分野とその分野の最先端の研究内容について全教員がリレー式で分かりやすく紹介し、コース内容の理解とコース選択のための材料とします。
食料生命環境学入門
現場から学ぶ農学
基礎農学セミナー
植物機能開発学概論
2年次 植物機能開発学コース実験 - I
植物のDNA、タンパク質、代謝物質などを対象とする分子生物学実験、微生物の生理、有機化学実験、生理活性物質の化学、農産物の生理化学、植物・土壌の無機化学等の実験を行います。
基礎有機化学
植物生理学
土壌生物資源学
農産物品質学
バイオインフォマティックス演習
3年次 植物機能開発学研究立案展開演習
研究情報の蒐集・解析、立案、実験計画書の作成、時間管理術等を修得します。
微生物資源利用学
生理活性物質化学
在来植物資源学
植物分子育種学
植物栄養生理化学
4年次 植物機能開発学英語演習
英語による外国人研究者や留学生とコミュニケーション力、研究内容の討論、ポスター発表や口頭発表等のプレゼン力を養い、世界に通用する英語力を養います。
植物機能開発学発表演習-I
植物機能開発学発表演習-II
植物機能開発学英語演習-III
卒業論文

教育研究分野紹介

植物遺伝育種学分野
イネ、ムギ、大豆、紅花を対象とし、育種に関わる重要遺伝子の機能や成分、及び多様性に関する研究を、実験室での実験から圃場での栽培、フィールド調査まで行っています。

植物遺伝資源学分野
山形県の貴重な在来植物はその再評価と保存が喫緊の課題である。本分野では文献・フィールド・ラボの仕事を通じて問題解決を目指します。

生物有機化学分野
植物や微生物、動物細胞などに対して生理活性を示す化合物の構造解析や微生物による有機化合物の変換など新しい生物機能に関する基礎と応用について研究を行っています。

農産物生理化学分野
農産物の品質を構成する要素の収穫後の変化とそのメカニズムについてメタボロミクスなどの手法を用いて研究を行っています。その成果を基礎とし、個々の農作物に適した追熟、貯蔵、流通技術の確立を目指しています。

微生物資源利用学分野
有用物質変換を行う微生物のうち、未知の真正細菌や古細菌を対象として研究を行っています。生理学・生化学・分子生態学的手法を駆使し、微生物の機能解析を行っています。

植物栄養学・土壌学分野
世界各地に分布するストレス土壌における植物の耐性戦略、植物根圏における共生微生物の利用、植物土壌生態系における炭素窒素循環と地球環境の関わりを課題としています。

教員紹介

職名 氏 名 教育研究分野 専門的内容
教授 江頭 宏昌 植物遺伝資源学 在来作物を主とした有用植物遺伝資源および育種技術の開発に関する研究
~受験生の皆さんへ~
准教授 笹沼 恒男 植物遺伝育種学 ムギ類を主とした植物の進化・多様性解析および遺伝育種学的研究
教授 俵谷圭太郎 植物栄養学・土壌学 根圏土壌における共生微生物の生態生理と高等植物の栄養生理
~受験生の皆さんへ~
教授 程  為国 植物栄養学・土壌学 植物土壌生態系における炭素・窒素の循環と地球環境の関わりに関する研究
准教授 服部  聡 微生物資源利用学 新規有用微生物資源の探索・分子微生物生態学的研究
教授 村山 哲也 生物有機化学 自生生物に含まれる機能性物質に関する研究
教授 村山 秀樹 農産物生理化学 農作物の品質保持ならびに収穫後生理に関する研究
准教授 及川  彰 農産物生理化学 代謝物動態の包括的な理解による様々な生命現象の解明
准教授 星野 友紀 植物遺伝育種学 作物の有用農業形質に関する分子育種学的研究および育種への応用
~受験生の皆さんへ~
助教 網干 貴子 生物有機化学 植物と昆虫の相互作用にかかわる生理活性物質の研究