山形大学農学部

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星野友紀准教授が東北植物学会奨励賞を受賞

 東北地区で活躍し、植物科学の進歩に寄与する、独創的で優れた研究を進めている研究者に送られる「東北植物学会奨励賞」を、植物機能開発学コース植物遺伝・育種学分野の星野友紀准教授が受賞しました。
 平成29年12月9〜10日に岩手大学で開催された、東北植物学会第7回大会において、東北植物学会会長の高橋秀幸教授(東北大学)より賞状と副賞が手渡されました。

受賞対象となった研究テーマは、「順・逆遺伝学的手法による作物の品質向上に関する研究」です。星野准教授は、突然変異を用いた遺伝子レベルの研究から、ダイズ脂肪酸組成の改良に成功するとともに、世界中に存在するイネ自然変異から、穂発芽耐性を制御する量的形質遺伝子座を見出すことに成功し、作物の品質向上に関する研究に大きく貢献したことが、高く評価されました。

 一連の研究は、穴井豊昭教授(佐賀大学)と杉本和彦博士(農研機構)の研究に星野准教授が博士研究員として参画したことに端を発し、現在でも引き続き共同研究を進めています。一連の研究では、圃場作物を対象とした遺伝学研究の常である、「膨大かつ緻密な圃場実験が必須」なため、これまでに星野研究室に在籍した全ての学生の努力の上に成り立った成果です。

 今後は、これまでの研究を発展させるとともに、地域との連携をより強化させ、山形県独自の農産物である「つや姫」や「だだちゃ豆」などを対象に、さらなる品質の向上や生産性の強化に貢献できる研究を進めていく予定です。
 本研究の一部は、JSPS科学研究費(22780005、25892005、17K0810164)および(公財)高橋産業経済研究財団の支援を受けて実施されました。