山形大学農学部

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「セネガル通信②」

 こんにちは,佐藤麻衣です。セネガルにも寒い時期がやってきました。朝晩は肌寒く,ダウンやセーターを着ている人を見かけます。っと言っても日中は25℃を超える日も多く,やっぱり暑いなと感じます。私は初めて雪のない冬を過ごします。

 セネガルでは料理にジュースにと欠かせない食材「ハイビスカス」を紹介します。ちょうどハイビスカスの収穫をしていて,新物がマルシェに並び始めました。ハイビスカスといってもあの沖縄に咲いてる真っ赤な花のことではありません。日本でもハーブティーに使われている「ローゼル」と言われる植物です。セネガルだけでなく他の国でも同様に栽培されているようです。古代インドやエジプトの王家では不老長寿の秘薬とされ、クレオパトラも愛用していたと伝えられる女性の美容には欠かせないものでした。

  

 白と赤の花があり,花が終わった後の咢(がく)と苞(ほう)を使います。白はご飯に炊き込み,赤はハイビスカスジュースになります。ハイビスカスティーが酸っぱいようにジュースはその何倍もの濃さで作るのでとても酸っぱい!!!もちろん砂糖を大量に入れます。このジュースは私のお気に入りで,毎週作って冷蔵庫にストックしてあります。夏はレモンを絞って,塩を少し入れて経口補水液としてスポーツドリンクのように飲んでいました。また,ジュースを袋に入れて凍らせたクレムと呼んでいるアイスは食後の定番でみんな大好きです。咢だけでなく葉も食べます。ご飯の横にはハイビスカスの葉を蒸し,すりつぶして味付けしたねばねばソースがよく添えられています。葉っぱも酸味があるので茹でるだけで酢の物になります(私の感覚ではヒョウのお浸しの酸味強い感じ,って言って伝わる人いますか?)。

 木の下でおしゃべりしながら,花が終わった後の残った部分から種を取ります。もちろん作業後の手は赤くなります。そして太陽の下で天日干し。軽く乾燥してふにゃふにゃになったときの香りが梅を天日干しした時と同じ香りがしてずっとクンクン嗅いでいました。味も似ているし,成分が近いのかな?

  

 イスラム教が多い国なのにクリスマスは休日でした。「何食べるの?」って聞いたら「羊」だそうです。今は年明ける時ってどんな感じだろうと楽しみです。みなさんも良い年末年始をお過ごしください。