山形大学農学部

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本学大学院生 飯島信繁さんが東北植物学会で大会優秀発表賞を受賞

  2018年12月8-9日に弘前大学(青森県弘前市)で開催された「東北植物学会第8回大会」において、大学院農学研究科生物資源学専攻植物機能開発学コース2年の飯島信繁さんが口頭発表を行い、大会優秀発表賞を受賞しました。
 本大会は、東北植物学会(会長:東北大学大学院 高橋秀幸教授)が主催し、東北地区内で毎年1回開催されており、本年度は弘前大学で開催されました。理学系の植物生理学、生化学、分子生物学、植物生態学、植物分類学等、および農学系の遺伝・育種学、農芸化学等の発表の中から、優秀発表賞(3名)が表彰されました。
 今回、飯島信繁さんが受賞の対象となった発表演題は「イネ第1染色体上に見出された穂発芽耐性遺伝子座qSdr6aのファインマッピングと責任遺伝子の同定」で、杉本和彦氏(農研機構 次世代作物開発研究センター)、星野友紀氏(山形大学)との連名です。本研究は、インド稲品種「ノナボクラ」が保有する発芽を抑制する量的遺伝子座解析と候補領域近傍の遺伝子発現解析、および突然変異体を利用した逆遺伝学的解析によって、qSdr6aの責任遺伝子の同定に成功しました。今回明らかにされた新規な穂発芽耐性遺伝子は、イネ種子の品質向上のための品種改良に利用されることが期待されます。
 本研究の一部は、JSPS科学研究費(17K0810164)および(公財)高橋産業経済研究財団、および(公財)林レオロジー記念財団の支援を受けて実施されました。


▲学会長の高橋秀幸先生(東北大学大学院 生命科学研究科)から表彰を受ける飯島さん(右)


▲飯島さんが授与された東北植物学会大学8回大会(青森大会)の大会優秀発表賞の賞状


▲7月末の猛暑の中、茨城県つくば市の圃場で突然変異体の緑葉をサンプリングした飯島さん。サンプリングした緑葉を実験室に持ち帰りDNAを抽出し、突然変異体の選抜を行いました。作物を研究対象とした実験は、圃場と実験室の両方で行われます。

(2018.12.13掲載)