研究紹介
#11 体の抗酸化能を高める機能性成分の探索
常に体は様々な刺激により生じる活性酸素種に曝されています。過剰な活性酸素種は体に悪影響を与え、病気や老化、細胞死の原因になると考えられています。そのような活性酸素種に対して体は無防備ではなく、食事からの摂取や体内での合成により維持される抗酸化物質と多くの抗酸化遺伝子が協力して働くことで体の抗酸化能を高め、活性酸素種を消去し、体を保護しています。
私は、動物培養細胞を用いて体に備わっている抗酸化物質を合成する働きや活性酸素種を消去する酵素の働きを活性化したり、活性酸素種を直接消去したりする食品成分の探索を行っています。将来は、見つけた成分が、生体の健康の維持・増進に働くかを明らかにすること共にそのような機能性成分を含む商品を社会実装していくことで、地域社会の活性化に貢献したいと考えています。
![]() ▲実験に使用している動物培養細胞の写真 | ![]() ▲細胞培養の操作風景 |
■2023.06.02掲載
研究一覧
- #01「DNA解析で紅花や青苧の起源を探る」 笹沼 恒男(植物遺伝・育種学)
- #02 「メタボロミクスで生命現象を理解する」 及川 彰(農産物生理化学)
- #03「風土に調和した在来作物の古くて、新しい"つくりかた"を次世代へ」渡辺 理絵(環境地理学)
- #04「鳴声を利用してシカとサルを自動で検知する低コスト技術を開発 」江成 広斗(森林保全管理学)
- #05 「 農業簿記・会計を用いた農業者のマネジメント能力の向上 」家串 哲生(農業会計学)
- #06 「 無限の可能性―微生物から天然物の探索― 」 塩野 義人(発酵制御学)
- #07 「 ロボットやドローンで作物の病害を検出索― 」 小林 隆 (植物病理学)
- #08 「 無人機による山形県の森林の樹種分類やバイオマスと健全性の情報取得 」 ロペス・ラリー (森林学)
- #09 「 人間と機械が協調するスマート農業 」 片平 光彦 (農業機械学)
- #10 「 山形で進める野生哺乳類の生態研究 」 斎藤 昌幸 (景観生態学・野生動物学)